若い頃は
「人生で偉大なことを成し遂げたい」
という夢を持つものです。
すべての若者がそのような夢を持つように、
大いに奨励すべきでしょう。
ただ、偉大なことを成し遂げるには、
日々、身を粉にして働かなければならない
ということも若い人たちは理解すべきです。
努力が伴わなければ、
いくら大きいビジョンでも、
単なる夢にとどまってしまいます。
努力-意味のある努力を
たゆまず続けることなしに、
価値ある目標が
達成されたことはありません。
人生の旅路には近道も、
また楽々と飛んでゆける
魔法の絨毯などもないのです。
自分の足で、一歩ずつ
歩いていかなければならないのです。
このまどろっこしい、慎重なやり方では、
長い道のりを歩き続けるのは
不可能に見えるかもしれません。
このペースでは偉大なことなど、
決して成し遂げることは出来ないと
思い始めるかもしれません。
それでも、
焦ってはいけません。
小さな歩みの一歩一歩が積み重なり、
相乗効果を生み出していきます。
日々の地道な努力が生む小さな成果は、
さらなる努力を生み出す原動力となるのです。
そしてこの努力は、
さらにより大きな結果をもたらします。
あきらめずに続けてゆけば、
いつか信じられないほどの高みにまで
私達を運んでくれるのです。
個々の人生においても、企業経営においても、
「一歩ずつたゆみなく歩む」ということが、
夢の実現に至る、
唯ひとつの確実な方法なのです。
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稲盛和夫氏をご存知の方も多いと思います。
プロフィール
稲盛和夫(いなもり かずお/1932年1月21日-/男性)
鹿児島県出身の実業家。
「京セラ株式会社」「第二電電株式会社(KDDIの前身)」の創業者。
日本航空の再建を要請され、2010年2月に会長に就任。
鹿児島大学には稲盛会館があり、稲盛氏の塾生が毎週講演に来ていた。
工学部の人間は、みんな必須科目。
さまざまな会社の社長・幹部が来ては、授業の一環で生徒の前で話をして下さいました。
私は、実は鹿児島大学工学部卒。
何人もの経営者の話を聞いては感動した機会が多々ありました。
心にグッとくる話をされる方が沢山おり、本当にすばらしい時間だったと感謝しています。
この授業の一番最初が稲盛氏でした。
その時は雲の上の存在でした。
言っている言葉も、18歳の自分には難しかった。
しかし、こうして言葉を振り返ると、とても理解できます。
その中でも、この言葉がリアルに私が体験した事なので、シェアします。
私は、色々な方から「やめたほうがいい」「お前には無理」という内容を言われた時期がありました。
何クソ根性で進んできたのには、原点があります。
私の恩師から、中学時代の自分への卒業の際、いただいた色紙に「点滴穿石」と書かれていました。
雨だれ、石を穿つ。
水滴のように弱い力でも、打ち続ければ石をも貫く事ができる。
そう信じて、自分は書の道を打ち続けて、今があります。
高い志も、もちろんありますが、それ以上にシビアに自分を成長させる事が大事だと、教わっていました。
だから、この言葉には、とても心に響きます。
そして、いつも初心に還してくれる言葉。