和紙は、生きている。
原料、水、季節、職人、環境、場所、厚みによって、全く違う線が出る。
だから、
手触りや目で確かめながら、
書く文字に合う一枚を探る。
似ているもの、同じジャンルはあったとしても
同じものは1つとして、ない。
これが自然の摂理なんだよなぁと考え直す機会にもなります。
時間をかけて仕入れにいった一枚。
それでも選んだ一枚が正解ではない場合がある。
こればかりは書いてみないと分からない。
手漉き和紙一枚にも、
それぞれに表情が違う。
書き味が全然変わるから、
もちろん字も変わってくる。
見た目は同じでも、書いてみたら全く違う。
ほんと、それだけでも生きてると感じる。
今回八女へ和紙を観に行ったのは、
いつも扱ってる手漉き和紙処の中で、言葉ギフトに合う手漉き和紙が、
来年2月まで原料の楮がなく生産できないと言われました。
そこで以前よりお付き合いのある和紙職人さんの紹介で、
福岡八女の松尾和紙工房へ。
八女和紙は
棟方志功も使っていた和紙。
帰って書いてみると、
今までの手漉き和紙と、
墨の含み方がやはり違う。
書き味が違うから、
若干言葉の部分の書き方が変わる。
お客様が見る上では変わらないかもしれないけれど。
書き手からすると大きく変わる。
和紙は生き物だから、
こうして1つ1つ、
向き合っていくしかない。
またありがたい一歩の踏み出しをいただいた。